第37章 電話を受けると、すぐに邪魔する

「リンリンリン!」

電話はいつも重要な時に鳴るものだ。山崎霧は眉をわずかに顰め、心の中で少し不愉快に思いながらも、携帯を手に取り、応答しようとした。

「うっ……」

山崎霧が電話に出ようと画面をスライドした瞬間、北野美月が悪戯っぽく手を伸ばし、彼の下腹部の熱いものを軽く握んだ。

山崎霧は思わず小さく呻いた。

電話の向こうは秘書の田中平だった。彼が何か言おうとした矢先、山崎霧の低い呻き声が聞こえ、体調が悪いのかと思い、慌てて尋ねた。「山崎社長、どうかされましたか?病院にお連れしましょうか?」

「大丈夫だ、っ——」山崎霧は再び息を呑んだ。

彼は自分の上に乗っている北野美月を見上げ、彼...

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