第49章 ペアリング

「お祖父さんの命を使って私を脅すなんて、山崎霧、本当にいい孫ですね!」北野美月は高慢に顎を上げ、少しも恐れることなく山崎霧の目をまっすぐ見つめた。

そう、彼女は山崎おじいさんの体を心配していた。だがそれは彼女の弱みではなく、誰かに彼女を操る手段でもなかった。

特に山崎霧は、そんな資格が一番ないはずだ!

北野美月は少し唇を尖らせ、心の中には山崎霧への嫌悪感でいっぱいになり、もう彼と関わらないと決めた。

高慢に身を翻し、階段の方へ歩き始めた。まるで一歩一歩が過去への別れを告げているかのように。彼女の後ろ姿は優雅で誇り高く、侵すことのできない白鳥のようだった。

階段の入り口に着くと、北野...

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