第50章 艶めかしい写真

鈴木瑠璃の目は鷹のように鋭く、北野美月と白井隆史をじっと見据えていた。心は嫉妬と陰険な計算で満ちており、冷笑を浮かべながら、絶好の機会を待ち構えているようだった。

「今日こそ、北野美月を社会的に抹殺して、二度と隆史くんを誘惑できないようにしてやる!」鈴木瑠璃は心の中で思った。

しかし北野美月は警戒心が強く、近くで誰かが意図的に抑えた呼吸音を聞き取っていた。その人物は訓練を受けていないため、呼吸音は依然として気になるほどだった。特に詳しい人間から見れば、明らかに悪事を働こうとしているのが分かった。

白井隆史に目配せし、さらに角にある大きな花瓶の方へ顎をしゃくった。

白井隆史はすぐに理解...

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