第72章

私の返事を待たず、相沢怜は電話を切り、すぐに住所を送ってきた。

好都合だ。私が以前よく通っていたカフェだった。

私は挑発的に返信した。「私、妊娠してるの。コーヒーもお茶も飲めないんだけど、何かあっても知らないからね?」

相沢怜の連絡先は、何度も消しては追加してを繰り返していたし、過去のチャット履歴なんてとっくにない。

彼女とのやり取りは、実に気まずい。

「何かあったらどうだって言うの? 彰人さんはあなたのことなんて信じないわ。だから、妹さん、せいぜい気をつけることね。自分で転んで流産したのを私のせいになんてしないでよ。彰人さんは信じないから」

はっ、このあからさまな態度の違い。

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