第47章

三人は楽しく会話を続けていた。この情景を見ていた水原悟の目は暗く曇り、ついに我慢できずに口を開いた。

「ふん、こんな程度の絵で展覧会だって?本当に誰でも画家になれる時代になったんだな」

「水原悟!おじいさんの顔を立てて入れてあげただけよ。絵がわからないなら黙っていてくれる?」唐沢楓は鋭い口調で反論した。

水原悟は再び軽蔑の表情を浮かべた。

「なんだ、ちょっと褒められただけで自分が凄いと勘違いしてるのか?こんなの俺でも展覧会開けるぞ。人に見せるために展覧会を開いたんじゃないのか?なのに批評されるのは許せないのか」

水原悟の顔には皮肉な笑みが浮かんでいる。唐沢楓は言葉に詰まった。彼女に...

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