第184章

「散々罵って気分がスッキリしました?」

星谷由弥子は、ここ数日ずっと怒りを溜め込んでいた斉藤國武を見て、つい冗談めかして言った。

「ふん、半分半分だな。君は止めるべきじゃなかった。あの小僧は下半身で考えるから、下半生を台無しにしてやるべきだったんだ」

斉藤國武は、罵るよりも実際に手を出す方がスッキリすると思っていた。

それでもまぁ、少しは気が晴れたようだ。

一方、千野お爺さんは怒り心頭だった。

斉藤國武の言葉は針のように、心の奥底に深く深く刺さっていた。

反論したくても、何を言えばいいのか分からない。

結局のところ、この件を深く追及すれば、確かに孫が先に事を起こしたのだ。

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