第186章

電話を切ると、星谷由弥子はすぐにあらゆる連絡手段でSEALに連絡を取ろうとした。

メッセージは送信されるやいなや、まるで石が水面に沈むように音沙汰がなくなった。

時間は一分一秒と過ぎていく。

あっという間に夕暮れ時となった。

星谷由弥子は重い表情でパソコンを開いた。

もしSEALに何かあったのなら、一分でも遅れれば、それだけSEALの危険は増す。

帝都全域を見渡しても、SEALを音もなく連れ去れる者はそう多くない。

星谷由弥子の心の中には、すでに疑わしい対象がいた。

彼女は深く息を吸い込み、ダークウェブを開いた。

案の定、画面が開くと、赤い文字で表示された警告が画面いっぱい...

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