第35章

「くそっ!本当にくそっ!この星谷由弥子はますます言うことを聞かなくなってきたぞ!」

鈴木真琴は自分が反論されるどころか、電話まで切られるとは思わなかった。電話の通話終了音は彼女の耳には嘲笑のように響いていた。

彼女は怒りのあまり携帯電話を叩きつけた!

星谷清美はびくりとして、急いで鈴木真琴を落ち着かせようと前に出た。

「お母さん、怒らないで。まずは星谷由弥子を利用してKと繋がりを持ってからにしよう。Kと師弟関係ができれば、Kが姉さん側につくなんてことはないはずだ」

星谷清美は鈴木真琴の背中をさすりながら慰め、この生まれたばかりの計画が潰れないように気をつけていた。

「姉さんがこん...

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