第43章 誰が拗ねているのか

これらの言葉を聞いて、水原茜はほっと息をついた。命に別状がなくて良かった。彼女の感情も徐々に落ち着きを取り戻していた。

一行は高級VIP病室に入った。

藤原圭はベッドに横たわり、痛みに耐えているのか、ずっと眉間にしわを寄せたまま、何も話さなかった。

水原茜は傍らで医師の注意事項を注意深く聞いていた。しばらくして医師が退室した後も、病室には多くの人々や特別に呼ばれた医師、介護士が残っていた。

水原茜はそんなことも構わず、ベッドの前に歩み寄り、顔色は少し青ざめているものの、相変わらずかっこいい藤原圭に恐る恐る尋ねた。

「大丈夫?痛い?」

藤原圭の瞳が僅かに動いた。

ゆっくりと目を開...

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