第24章 君は童貞か?

その時、陸川北斗が立ち上がり、陸川景陽のもとへ歩み寄ると、彼の肩を叩いた。「従弟よ、お前を信じているぞ」

陸川景陽「兄さん、もしかして夢子姉さんに契約書の草案作成を頼まれて面倒だった? だったら俺から夢子姉さんに言って、彼女に作ってもらうよ! どうせ弁護士なんだから、あんなものお手の物だろうし」

陸川北斗の手が、重く彼の肩にのしかかる。言い聞かせるような口調だった。「この件、お前はよくやった。今後はもう首を突っ込むな」

誰が天樹夢子と離婚するなんて言った?

二年だ。あれだけ酷い言葉を吐いても、離婚の二文字だけは口にしたことがなかった。

それなのに陸川景陽ときたら。自分のスパイとして...

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