第4章

「今夜は仕事の集まりがある」と和也は言って、私が息を呑むようなドレスを掲げてみせた。

血のような赤。シルク。そして、間違いなく男を仕留めるためにデザインされたものだった。

「本気で言ってるの？」私はその、布面積がほとんどない生地を睨みつけた。「これ、私の下着より露出してるじゃない」

彼の琥珀色の目が、私の体を上から下までなぞるように見つめ、その色を深くする。「お前が俺のものだと、奴らに見せつけたい」

その声に含まれた独占欲に、血が熱く駆け巡るのを感じたが、私は無理やり意識を集中させた。『これはただの演技よ、絵里。忘れないで』

「いいわよ」私は彼の手からドレスをひったくるように...