第107章 醜い者ほどよく騒ぐ

北村萌花はバツが悪そうに言い訳をした。

「この前の出張に付き合った時、あの人にしては珍しく手当を弾んでくれたのよ。でも、あの手の資本家が私たちのような一般庶民にただで大金を渡すわけないじゃない? きっと何か裏があると思ったら案の定、こうしてダンスのパートナーとして元を取ろうとしてるってわけ」

 青木絵里香は深く頷く。

「私のとこの極悪社長、岡本源と一緒ね。あの手この手で社員を搾取しようとするんだから。終業後まで拘束するなんて信じられないわ」

 岡本源の話になると、青木絵里香はいつも苦虫を噛み潰したような顔になる。

 北村萌花はほっと息をついた。どうやら上手く誤魔化せたらしい。

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