第126章 従兄

もし視線で人を殺せるなら、今の青井望は全身蜂の巣になっていたに違いない。

村上監督は青井望を鋭く睨みつけると、慌てて名刺を取り出し、北村萌花へと差し出した。

「北村さん、いや失敬、うっかりしておりました。こちら私の名刺です。今後ともよしなに」

脚本家の太田も、我先にと名刺を差し出す。

北村萌花は三枚の名刺を丁寧にしまうと、笑顔で手を振ってその場を後にした。

北村萌花の姿が見えなくなって初めて、村上監督は安堵の息を漏らした。

「青井望! 貴様、一体何を考えているんだ? お前がこれほど無礼な男だとは知らなかったぞ!」

村上監督は怒り心頭といった様子で青井を睨みつけている。

原田柚...

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