第45章 友達が彼を見つけた

青木隼人は微かに笑みを浮かべた。「君が心配なだけだよ。この件は早く解決して、君に迷惑がかからないようにしないと」

北村萌花は感謝の気持ちを込めて言った。「分かってるわ、心配しないで」

青木隼人は本題を切り出した。「今は君も戻ってきて、子供たちも学校に通っているし、時間はたっぷりあるだろう。漢方医館で働かないか」

青木隼人は漢方医館の院長で、彼女と同じ医学校の出身、それに青木絵里香の兄ということもあり、関係はとても良好だった。以前から彼女を診察医として招きたいと思っていたが、いつも断られていた。

北村萌花の脳裏に、家で待つ自活不能の負傷者の姿が浮かんだ。もし彼がいなければ、ある...

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