第50章 劫後のキス

依頼を受けた時点で、この家の男は障害者であり、他にいるのは女一人と幼い子供が三人だけで、全く脅威にならないことは調査済みだった。

こちらは屈強な男が六人も来ているのだ。失敗するはずがない。

佐藤健志はパチンコを握りしめ、這って入ろうとする男に狙いを定め、見事その額を撃ち抜いた。

「痛っ! ボス、暗器があるぞ。見ろよ、頭の皮が切れた」

北村萌花は佐藤健志のそばに来て、彼が外の人間を正確に撃ち抜くのを見て、思わず感心した。

「あなたにそんな腕があったなんて」

「大したことない。だが、奴らもすぐにパチンコだと気づくだろう。そうなれば何かで防ごうとするはずだ。急所を狙えなけ...

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