第88章 無責任なクズ女

翌日。

北村萌花は全身を走る激痛で目を覚ました。まるでダンプカーにでも轢かれたかのように、骨の髄まで軋んでいる。

ぼんやりと目を開けると、まず腹の上に重みを感じた。いつものようにその「何か」を掴もうと手を伸ばし、まだ寝ぼけた頭で呟く。

「どこのどいつだい、マミーのお腹に足を乗っけてんのは……」

だが、掴んだのは大きな手だった。萌花は硬直する。何かがおかしい。隣から、明らかに自分以外の誰かの気配が漂っている。

一気に眠気が吹き飛んだ。恐る恐る首を巡らせ──佐藤健志の端正な寝顔が視界に入った瞬間、頭の中が真っ白になった。

数秒後、昨夜の記憶の断片が脳裏にフラッシュバックする。その断片...

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