第37章

「こんな風に持つんだ。握りすぎだよ、もう少し力を抜いて」青木圭は彼女の手を握りながら、相変わらず忍耐強い口調で言った。

江口ココは仕方なく彼の言う通りにしたが、体は気づかれないように少し前に避けた。しかし、彼の大きな手は彼女の手を包み込んだまま、少しも離す気配がなかった。

「いいぞ、今度は腰を曲げて、伏せるんだ」青木圭がそう言いながら、突然身を屈め、江口ココを一緒に引き下ろした。

江口ココは不意を突かれ、押し倒されてしまった。こうなると二人の体が完全に密着してしまい、彼女は逃げようとしたが、下はテーブルで、どこにも逃げ場がなかった!

「あ、あっち行って!」

「何を考えてるんだ?」青...

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