第39章

江口ココは水の中に長く居すぎて、酸素不足を感じていた。

彼女の頭の中は混沌としており、体は疲れ切って力が入らず、もがいた末に青木圭の腕の中でぐったりと、抵抗する力を失った。

彼女が折れたと思った青木圭は、少し手を緩め、再びキスを深めた。

あいにく、平野源太が女性を抱えて来たとき、ちょうどその場面を目撃してしまった。

「よう、随分と急いでるじゃないか!」

ふん、やはりこの二人の間には何かあると思っていた。

冷やかす声を聞いて、江口ココは瞬時に我に返った。彼女は体を震わせ、反射的に青木圭を強く押しのけた。

酸素不足と恥ずかしさで、彼女の顔は血が滴り落ちるほど真っ赤になり、もうそこに...

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