第26章

高橋遥斗は今回は言うだけではなかった。すぐに会社のホームページに弁護士の手紙を掲載し、水原音子を訴えると宣言、謝罪と会社の損害賠償を要求した。

ホームページだけでなく、ツイッターなどのプラットフォームにもウィラーの声明が出され、本気で法的措置に出る構えを見せていた。

ウィラーがこれほど強気な姿勢を見せる一方、新星側は完全に沈黙を保っていたため、世論の傾きは明らかだった。

発表会での出来事は不可解で、水原音子が無実かもしれないと思い始めた人もいたが、ウィラーの態度表明によってすぐに考えを改めた者が多かった。

もし潔白なら、なぜ新星は声明を出さないのか、なぜ水原音子は有利な証拠を提示しな...

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