第6章

正仁視点

 正仁は顎を固く引き締め、早矢香の部屋を出た。

 廊下に日村が現れた。

「ボス、何があったんですか?」

 正仁は陰鬱な顔で彼を振り返った。

「誘拐犯たちが早矢香をひどく痛めつけた」

 日村の顔色が蒼白になった。

「カミナリの連中ですか?」

「誰かが先に彼女を助け出し、手当てをしたようだ。誰かはわからん」

 正仁は拳を握りしめた。

「だが、彼女に指一本でも触れたクズどもは必ず見つけ出す」

「ボス、どうしますか?」

「全員動員しろ。カミナリのクルーを探し出せ。一人残らずだ」

 彼の声は氷のように冷たかった。

「生きて連れてこい。早矢香にしたことの報いは、俺の...

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