第8章

早矢香視点

 ベッドに横たわり、天井を見つめた。身体に刻まれた傷跡が、未だに疼いている。それはすべて、さくらが私に残した惨たらしい痕跡だった。

 不意に、ノックの音が静寂を破った。

「入って」

 ドアが開き、圭一郎が姿を見せた。私を見た瞬間、彼の表情が曇る。彼は重々しい足取りで椅子を引き寄せ、ベッドサイドに腰を下ろした。

「早矢香……」

 感極まったように、彼は声を詰まらせた。

「すまない。俺がもっと、うまく君を守るべきだった」

 私は首を巡らせて彼を見た。

「あなたが助けてくれた。それだけで十分よ」

「最高の医師団を手配した。君の傷は必ず治る。それから、心理学者の山村先...

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