第7章

心夢と真が立ち去った後、私は自宅へと戻った。

港区にあるマンションの部屋は、煌々と明かりが点いている。シャワーを浴び、バスローブ姿で洗面所を出たその時——玄関からドアが開く音が聞こえた。

秋生？

私は早足でリビングへと向かう。そこには、上着を脱ごうとしている秋生の姿があった。スーツはどこか着崩れ、ひどく疲れているように見える。

「どうして帰っていらしたんですか？」

意外だった。今夜は心夢とホテルに泊まるものだと思っていたからだ。

秋生が顔を上げ、私を見つめる。その視線が数秒間、私の上で止まった。

「華恋。ここ数日、どこに行っていた？」

秋生は単刀直入に問いかけてきた。

「小...