第76話

絵画のように美しい少年が守りから攻めに転じ、一瞬のうちに二人の命を容赦なく刈り取った。前後合わせて十五秒とかからなかった。

彼は出手するやいなや人の命の急所を直接狙う致命的な殺しの手を見せ、表情は淡々として反応は思考すら必要としないほど迅速だった。

二人目の殺し屋が陸儼の目の前でばったりと倒れた時、銃を握り冷や汗を手一杯にかいた陸儼はついに抑えきれず一歩前に踏み出した。口を開こうとした瞬間、喬司に遮られた。「──動くな、そこにいろ」

彼はそう言いながら警戒して壁に沿って猫のように玄関の方へと進んだ。ドアの前に着くと、彼はドアノブに手をかけ、一瞬目を閉じて何かを感じ取るように静止した。そして人の...