第85章 あなたの考えを聞きたい

フリーデルが覚えているのは遠い昔のことだ。まだ兄王と共にスコダ様の元で修行に励んでいた頃、たまにスコダ様にお会いすると、その傍らにはいつも、まるで磁器人形のように美しい少女がいた。

アネルという名のその少女は、公爵様がわざわざ彼女のために作ってやった木剣を手に、驚異的な速さで成長していった。彼女の天賦の才はあまりにも高く、ついにはその手に握る鋭剣で、兵営のほとんどの者を容易く打ち負かし、剣術大会の決勝の舞台にまで立つほどになった。

おそらくアネルは永遠に知らないだろう。観客席で彼女に喝采を送り、拍手を送る人々の中に、フリーデルという名の男がいたことを。彼女はまるでキラキラと輝く星のようで...

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