第26章

葉山萌香は辺りを見回し、軽くため息をついた。

  久しぶりの休息だった。

  映画でも見ようと思った矢先。

  座ったばかりのところで、携帯が鳴った。

  インフラプロジェクトの現場責任者からだ。

  葉山萌香は電話に出た。

  「葉山秘書、こちらで地元住民との間でトラブルが発生しておりまして、補償問題に関して会社に確認したいことがございます」

  葉山萌香は眉をひそめた。

「土地補償、家屋占用補償、その他の人道的補償は企画書に明記されているはずですが」

  「企画書には確かに明記されていますが、現地では予想外の問題が続出しているんです!」責任者は重々しく言った。

  「...

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