第40章

高橋司は眉をひそめた。

考えてみると、葉山萌香と強硬に対立し続けるのはよくないかもしれないと思った。

彼女は、強く出るより優しく出た方が効果的なようだ。

「あっさりした食事がいいのか?」さっき、あの煩わしい小僧がそう言っていたのを聞いた気がする。

「高橋司、そんな態度やめてくれない?すごく違和感があるんだけど!」葉山萌香は顔をそむけた。

高橋司は一瞬固まった。

「どんな態度だよ?何を食べたいか聞いただけじゃないか?」

葉山萌香は笑った。

「高橋社長、あなたがいつから私が何を食べたいか気にしてくれるようになったの?」

高橋司の表情がゆっくりと暗くなっていった。

「ここまで言...

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