第46章

眉をひそめて立ち上がり、歩み寄った。

「大丈夫です、ちょっと喉が渇いて、水が飲みたくて……」ヘーセウィは少し困ったように言った。

「横になっていて、僕が持ってくるよ」高橋司は給水コーナーへ行き、ヘーセウィのためにコップ一杯の水を注いで戻ってきた。

ヘーセウィはベッドの傍らに立ったまま、横にならなかった。

水を受け取りながら、彼女は少し躊躇した。「司さん、葉山さんのことを少し話してもいいですか?」

高橋司は思わず眉をひそめた。

ヘーセウィは慌てて言った。

「悪気はないんです!」

「何を話したいんだ?」高橋司は尋ねた。表情も口調も決して友好的とは言えなかった。

「あの日、彼女が...

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