第13章

病院に着くと、水原歩美はエレベーターを出てすぐに数人の同僚に出会った。

彼女が化粧をしているのを見て、彼女たちは思わず集まってきた。

「まぁ、いつも化粧しない水原さんが今日は化粧してるわよ!」

「ねえ、恋人でもできたの?」

「もともと綺麗なのに、化粧したらもっと綺麗になって、私たちどうしろっていうの!」

……

水原歩美は笑顔を浮かべながら、さらりと言った。

「もういいから、皆さん仕事に戻って。あとでタピオカミルクティーおごるから!」

高橋司はエレベーターから出てきたところで彼女の明るい笑顔を見て、思わず目の色が沈み、じっと彼女を見つめた。

周りの人たちは高橋司が来たのを見る...

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