第14章

鷺沢雪紘は病室のドアを開けた。

ベッドの上では、頭にガーゼを巻いた女が眠っていた。彼はベッドサイドに立ち、その姿を見下ろした。

気配を察したのか、女がゆっくりと目を覚ます。

彼の姿を認めると、その瞳に驚きと喜びの色が弾けた。

「雪紘!」

鷺沢雪紘は近くの椅子を引き寄せ、腰を下ろした。

「どうしたんだ、その怪我」

千早玲奈は少し言い淀んだ。

「水無瀬さんのことなんだけど……私が何か気に障ることでも言っちゃったのかな。よくわからないの……でも、彼女、すごい剣幕で走り去っちゃって。ねえ雪紘、彼女の様子を見てきてあげてくれない?」

「あいつに会ってどうする」

鷺沢雪紘...

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