第15章

水無瀬柚季はベッドの上で硬直した。

唇と唇の距離がわずか一センチに迫ったその時、鷺沢雪紘がふいに動きを止める。

彼の灼熱した吐息が肌を打つのがわかった。

呼吸が絡み合うほどの至近距離。

彼は値踏みするような視線で水無瀬柚季の蒼白な顔をじっと見つめ、鋭利な刃物のような言葉を突き刺した。

「思い上がるな」

彼は身を屈め、二人の身体を隔てるのは一枚の掛け布団だけとなる。

互いの体温が鮮明に伝わってくる。

彼は彼女の耳元に顔を寄せると、そこでぴたりと止まった。

「他の男の手垢がついた女など、抱く気にもなれない。汚らわしい」

水無瀬柚季の顔から血の気が引いた。

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