第23章

「覚悟は決まったか?」

鷺沢雪紘の機嫌は最悪で、その声は凍りつくほど冷たかった。

「俺のアシスタントを務めるのは、そう生易しいことじゃないぞ」

「覚悟はできています。ちょうど今、仕事を探していたところですから」

水無瀬柚季はそう答えたが、すぐに重要なことを思い出した。

「あの、仕事をしたら、ちゃんとお給料はいただけますよね?」

「忘れたのか。お前は俺に借金があるんだぞ」

まだ給料を欲しがるとは、強欲な女だ。

二人の距離はまだ密着したままだ。水無瀬柚季はさりげなく彼から距離を取った。

「お給料をいただけないなら、外でアルバイトをするしかありません」

「そんなに金に困...

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