第40章

「離して!」

水無瀬柚季は顔色を変え、すぐさま身をよじって逃れようとした。だが、綾小路楓太の両腕が彼女の腰をがっちりとホールドし、いとも容易くその動きを封じ込める。

「そんなに急いで帰ることはないだろう。俺は君に興味があるんだ。どうだ……」

彼は水無瀬柚季に詰め寄った。

灼熱の吐息が白皙の首筋にかかり、柚季の肌に粟粒が立つ。綾小路楓太は目を細め、腕の中でもがく彼女の姿を値踏みするように楽しんでいた。

その瞳の奥には、どす黒い欲望の色が濃くなっていく。

「今夜は二人でじっくり語り合おうじゃないか……君の企画書のことも、君自身のこともな」

周囲から冷やかしの口笛が飛んだ。...

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