第68章

彼女は鼻をすすった。

「毎日が苦しいの。薬を飲まなきゃいけないのはわかってるけど、最近いろいろなことがありすぎて……。光が鷺沢雪紘と親子だとわかって、あの子は私から離れていってしまう。どうすればいいのかわからない……。光にまだ行かないでほしいって思っても、それを口に出すことさえできない。私には、そんな資格がないってわかっているから」

彼女は多くのことを語った。

だが、ふと顔を上げると、祖母はすでに安らかな寝息を立てていた。

水無瀬柚季は力なく微笑み、祖母に布団をかけ直すと、療養所を後にした。

家に帰った彼女は、屋上に上がり、ただぼんやりとしていた。

光のことは鷺沢雪紘に...

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