第69章

結局、鷺沢雪紘が光ちゃんを見つけたのは、ある草むらの中だった。彼女はそこで、まるでボールのように小さく丸まっていた。

彼は草をかき分け、光ちゃんの前にしゃがみ込む。

光ちゃんは膝を抱え、その頭を深く足の間に埋めていた。

人の気配を感じて耳をぴくりと動かしたが、顔を上げようとはしない。

「もう隠れんぼは終わりか?」

光ちゃんの頭が少し動き、膝の下からくぐもった声が響いた。

「ママがいい」

「ママはいない」

「じゃあ、ママに電話して」

光ちゃんが顔を上げた。その目元は赤く腫れ、すでにひとしきり泣いた後であることが見て取れた。

「ママがいないとだめなの。ママに一緒に...

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