第71章

水無瀬柚季が光の入院を知ったのは、それから三十分後のことだった。タクシーを降りるなり病院へ駆け込み、病室に入った時には肩で息をしていた。

「光ちゃん、光ちゃんはどうなったの?」

鷺沢雪紘はありのままの経緯を話した。柚季は何度も言葉を飲み込んだが、結局は彼を責めずにはいられなかった。

「あの子は体が弱いって言ったじゃない。どうしてちゃんと見ててあげなかったの?」

食事を抜いたせいで胃を痛めるなんて。

これでは父親失格だ。

雪紘もこの件に関しては反論できなかった。

「すまない。僕の不注意だ」

彼を責めることよりも、柚季は娘のことが心配でならなかった。

母と子の絆が...

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