第5章

凛奈の遣り口は日に日に残酷さを増し、陰湿な精神的嫌がらせから、ついには私の肉体を直接脅かす暴力へと。

ある晩のこと——。

私は突如として、灼けるような高熱に襲われて、全身の骨が軋むほどの激痛が走り、込み上げる嘔吐が止まらない。

意識が朦朧とする中でナースコールを押すと、反応はなかった。

這うようにしてドアまで辿り着くと、鍵がかけられていた。

最後の力を振り絞ってドアを叩き、助けを求めた。

しかし返ってきたのは、遠ざかっていく慌ただしい足音だけだった。

「助けて……誰か……ッ」

声は次第に掠れ、意識が闇に沈もうとしたその時——

ようやく、老執事がドアを開け放った。

私の惨状...

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