第7章

 北野直道は、諦めの悪い男だった。

 彼は札幌に居座り、毎日のように私の会社の入り口で待ち伏せをした。花束や手作り弁当を押し付け、今さらながらの献身的な愛を演じて見せる。

 だが、私は見向きもしない。警備員を呼んで、すぐに彼を叩き出させた。

 彼が執拗にまとわりついていた矢先、報いが訪れた。

 その特大のブーメランを投げつけたのは、他でもない島田優優子だった。

 その日、SNSのトレンドにあるニュースが急浮上した。

『著名心臓外科医・北野直道、巨額のリベート収受疑惑。私的な事情による患者死亡事故も発覚』

 このタレコミを行った人物こそ、島田優優子である。

 事情はこうだ。北野...

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