第156話

アシュトンの顎がまたこわばった。

私は両手を上げた。「わかった、わかったわ。二、三日休む。これで満足?」

満足したとは言いがたい顔で、彼は目を細めた。

「あなただったの?」私は尋ねた。「ハーパーの後始末。カシアンの仕事にしては早すぎたから」。親指を立てて見せる。「助かったわ、ありがとう」

彼の表情が険しくなる。「『助けた』わけじゃない。妻を保護するのは契約条項の一部だ」

私は瞬きした。「そんなの覚えてないけど」

「私が契約書を作成した」

確かに。その話はやめにした。

「ボディガードをつける」と彼が言った。

「嫌よ」。私はためらわなかった。「影を引き連れて歩くなんてごめんだわ。生きたいの、子守り...

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