第195話

ヴィックは突き刺されたように飛び上がった。「一体誰が警察を呼んだんだ!?」

彼は目を丸くして私の方を向いた。「ただの小競り合いだぞ。何で警察なんか呼んだんだよ?」

「呼んでないわ」と私は言った。「私たちは乱闘を止めるので手一杯だったもの」

ケイドが前に進み出た。「たぶん客の誰かだろう。喧嘩を見ていた人間はたくさんいた」

ヴィックは彼を睨みつけた。「なんでお前はあいつらの味方なんだ?俺の店がどうなったか見てみろ!」

ケイドはサーバーの男を顎で示した。「あいつが飲み物に薬を入れたんだ。客がそれでキレる権利はある。それに、テーブルをひっくり返したのが誰かもみんな見てた。あれはわざとだったかもしれない...

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