第354話

彼の腕が私の腰に蛇のように巻きつき、滑らかな動き一つで、私をくるりと回転させて彼の胸に引き寄せた。背骨が彼の身体にぴったりと押し付けられ、服越しに伝わる彼の肌の驚くほどの熱を感じる。それはまるで炎のようで、私の抵抗心をまたたく間に焼き尽くしていった。

こんなにムラムラするのは、妊娠のせいだろうか。頭ではまだ抵抗していても、身体は間違いなく彼を求めていると告げていた。

「寝室のつもりだったんだがな」彼は私の耳元で低い声で囁いた。「でも、君がバスルームの方がいいって言うなら、喜んで合わせるよ」

「よくないわよ!あなたが好きなんでしょ、私のせいにしないで!」

アシュトンは、あくまで真面目な顔で頷いた...

ログインして続きを読む