第377話

波のように痛みが押し寄せてくる。鋭く、絶え間ない痛み。私は悲鳴を上げないように、ただ歯を食いしばるしかなかった。

顔は青ざめ、シャワーを浴びたばかりのように髪も肌も汗でびっしょりだった。

これが陣痛の始まりなのかは分からなかった。経験がないし、出産予定日は来月で、まだ早すぎる気がした。

病院に着いて診察を受けると、それは偽の陣痛だと分かった。赤ちゃんたちはまだ出てくる気はないらしい。

医師たちの話では、この痛みはただお腹の子たちが異常に活発なせいだという。深刻なことではない。どうやら、私が苦しんでいる間、赤ちゃんたちは大いに楽しんでいたようだ。

私はいくつもの検査を終えて疲れ果て、病院のベッド...

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