第378話

彼の言葉は聞こえないふりをした。

私が痛がるたびに彼はそう言ったけれど、本心じゃないことは分かっていた。

でも、今回はその脅しが赤ちゃんたちにまで伝わったのかもしれない。彼がそう言った直後、お腹の子たちがぴたりと静かになったのだ。

「え?」次の波に備えて身構えていたのに、痛みが……ふっと消えた。

「この子たち、今回はやけにお利口さんね」吐き気をこらえながら、私はそう呟いた。

この段階では、本当の吐き気じゃない。赤ちゃんたちが暴れたせいで、内臓がぐちゃぐちゃに押しやられて、胃が圧迫されて気持ち悪くなっているだけだ。

「いつだってお利口にしてもらわないと困る」アシュトンの表情は険しかった。

彼は白...

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