第6章

佐藤安奈は身支度を整え、二時間ほど休んでから、夕方になって処方箋を持って薬局へ向かった。

薬局に入ると、調剤係のお兄さんに処方箋を差し出し、笑顔で言った。

「こんにちは、これを調剤して粉末にしていただけますか」

お兄さんは処方箋に目を通し、笑顔で返した。

「かしこまりました。少々お待ちください」

十数分後、お兄さんは佐藤安奈に薬の粉末が一杯入った袋を渡し、会計を始めた。

「合計で二千九百三十二円になります」とお兄さんが告げた。

佐藤安奈はカバンから札束を取り出し、数えて渡した。

お金を稼ぐのは本当に大変だ!

アルバイトを探すのも仕方がない、さもなければ飢え死にしてしまう...

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