ゲームを始めよう II

アダム視点

我ながら、最初の一手はかなりスムーズだったと思う。きっかり二秒で、かなり安定した場所から中央のブロックを抜き出した。グラつくことすらない。

エマーソンがタイマーを再起動させ、後に続く。緩んでいた側面のブロックをものすごい速さで引き抜いたせいで、タワーが危険なほどに揺れる。

僕は目を見開いて、思わず手を伸ばして支えそうになった。「まだ一回戦だぞ」心の中で倒れろ、倒れろと念じながら、僕は言った。

「最初からガンガンいかねえと、な」彼はタワーを睨みつけながら言う。一秒後、タイマーが鳴ったが、タワーはまだ立っていた。エマーソンがタイマーをリセットし、また僕の番になる。

僕の番を告...

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