ブーツインベッド

アダム視点

「クソ、こいつは気に入らねえ」

「ジェイ!」

キャシーがジョーダンに囁いている間、俺はただそこに座っていた。いや、囁こうとしている、と言うべきか。ジョーダンの方は言葉を隠そうともしていないし、キャシーの囁きがからっきし下手くそだってことも、今しがた知ったところだ。

「約束する、彼に傷つけさせたりしないから。ただ、彼のことが好きなの。だから……彼の言い分を聞いてあげたい。一度もチャンスをあげてないなんて、フェアだと思う?」

ジョーダンは黙り込む。このやり取りの間、俺はただキャシーの部屋で黄色い壁を眺めていたが、ここで思い切って二人の方に視線をやった。ジョーダンが俺を睨みつけ...

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