第42章 高坂レモンの口もこんなに毒々しいのか?

高坂檸檬が前を歩いていたが、すぐに高坂南斗が追いついてきた。

「檸檬、帰ってからこの件について調べたんだが、確かに執事の不注意だった。だから、謝罪に来た」

高坂南斗が言い終えると、執事が進み出た。「お嬢様、この老いぼれの目が曇っておりましたせいで、文房具の一つに問題があることに気づきませんでした。全て私の責任でございます。どうか南斗様をお責めになりませんよう」

そこへ相沢湘子も出てきた。「檸檬姉さん、執事さんももう年ですし、こういう間違いは誰にでもありますわ。どうか見逃してあげてくださいな!」

高坂檸檬はその場に立ち尽くし、その目にはよそよそしく冷ややかな光が宿っていた。

この人たち...

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