第34章

朝の親密な時間の後、神原文清は風呂を済ませて少し休んだ後に会社へ行くつもりだったが、主寝室にいる渕上純が妙に静かなことに気づいた。彼が風呂に入り、階下でお茶を飲んでいる間、彼女が一度も出てくる様子がなかったのだ。

そう思いながら主寝室に足を踏み入れると、渕上純がベッドの端に座ったまま、ナイトテーブルに半分もたれかかって眠り込んでいた。彼は単に熱が下がったばかりで疲れているのだろうと思い、起こしてベッドで寝かせようとしたが、彼女の肌に触れた途端、神原文清の心に不吉な予感が走った。

手を伸ばして彼女の額に触れると、案の定、灼熱のように熱かった。

くそっ、どうしてまた熱を出したんだ？

数秒...