第62章

その言葉を聞き、数人の顔色が変わった。緑のドレスと革のドレスの女は怯えきっていたが、他の二人は事態に関与していなかったため、誰にも気づかれないうちにそそくさと逃げ出していた。

今、上村恵の側に残っているのは彼女たち三人だけだ。

人数的にも不利だし、道理から言っても勝ち目はない。

上村恵は怒りのあまり叫んだ。

「やりすぎよ! そこまでする必要ある!? それに私のピアスんだから、欲しけりゃ探すし、いらなきゃ探さないわよ! いらないのに、なんでわざわざ砂場なんか探さなきゃいけないのよ」

上村恵がそう出ることは予想済みだ。だからこそ、渕上純にはすでに対策があった。

彼女は勝ち誇ったように...

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