第83章

「弁護士として、そして誰よりも真理を信じる者として言わせてもらいますが……渕上さんに出会うまで、僕は一目惚れなんてものを信じていませんでした。ですが、あなたを通して渕上さんを知り、本当に一目惚れというものが存在するのだと確信したのです」

「実を言うと、今日の怪我は渕上さんの叔母さんが彼女を虐めようと人を差し向けたことによるものです。僕は偶然居合わせて、彼女を助けた。文清、君は裏で鈴木真子に警告したと言っていましたが、どうやら効果がなかったようですね。僕は渕上さんの代理人弁護士であり、同時に彼女の求愛者でもありますから」

「それから、風見紬さんが先ほど言っていた家の件ですが。前回渕上さんを...

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