第7章

 東京国際フォーラムのホール、シャンデリアが柔らかな光を落としている。

 入り口には『桐谷美波ジュエリーデザイン個展——暁の光』と題された巨大なポスターが掲げられていた。写真の中の女はシンプルな白いスーツを纏い、その瞳は澄んで揺るぎなく、口元には微かな笑みを浮かべている。

 あれから、三年。

 私は展示ホールの入り口に立ち、深く息を吸い込んだ。

 手のひらが少し汗ばんでいる。だが、緊張からではない。これは高揚感によるものだ。

「美波さん、メディアの方々がいらっしゃいました」

 アシスタントの恵子が進行表を手に歩み寄ってくる。

「NHKに朝日新聞、それから『VOGUE JAPAN...

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